2025-09-16 11:09 の謎
毎日謎解き:消えた宝石と嘘つきだらけの晩餐会
問題
名探偵ポアロは、大富豪ヴァンデルワール氏の邸宅に招かれた。ヴァンデルワール氏自慢の「太陽の涙」と呼ばれる巨大なダイヤモンドが、晩餐会の最中に忽然と姿を消したのだ。
晩餐会にはヴァンデルワール氏を含め、以下の5人が参加していた。
- ヴァンデルワール氏: 宝石の持ち主。動揺している様子だが、落ち着きを取り繕っている。
- ミセス・ヴァンデルワール: ヴァンデルワール氏の妻。気品ある婦人だが、どこか神経質な面がある。
- ジョーンズ氏: ヴァンデルワール氏のビジネスパートナー。野心家で、最近ヴァンデルワール氏と意見が対立しているらしい。
- ブラウン夫人: ミセス・ヴァンデルワールの友人。噂好きで、晩餐会では終始ゴシップ話に花を咲かせていた。
- グリーン氏: ヴァンデルワール氏の甥。無職で、ヴァンデルワール氏の財産目当てだと噂されている。
ポアロは彼らに事情聴取を行ったが、全員が嘘をついていることが判明した。しかし、彼らの証言には以下の手がかりが隠されていた。
- ヴァンデルワール氏: 「私は宝石が盗まれた時、自分の部屋で古い書類を整理していた。ミセス・ヴァンデルワールは庭を散歩していたはずだ。」
- ミセス・ヴァンデルワール: 「私は庭でバラの手入れをしていた。ヴァンデルワール氏は書斎にいたと思うわ。ジョーンズ氏は私にずっと話しかけてきた。」
- ジョーンズ氏: 「私はミセス・ヴァンデルワールと話していたのは事実だが、宝石が盗まれた時間帯はヴァンデルワール氏と書斎で契約の話をしていた。」
- ブラウン夫人: 「私はミセス・ヴァンデルワールと庭で話をしていたわ。グリーン氏は終始、一人でワインを飲んでいた。」
- グリーン氏: 「私は晩餐の間、ずっと食堂にいた。ヴァンデルワール氏はミセス・ヴァンデルワールと仲睦まじく庭を散歩していた。」
さらに、以下の事実が判明している。
- 宝石が盗まれた時間帯、全員が邸宅の中にいた。
- 犯人はただ一人である。
- 犯人は、アリバイを偽るために具体的な行動を2つ証言している。
- 犯人以外の4人は、それぞれ具体的な行動を1つ証言している。
論理的に考えて、宝石を盗んだ犯人は誰だろうか?
解答
犯人はジョーンズ氏である。
論理的思考:
-
容疑者の洗い出し: まず、5人全員が容疑者となる可能性がある。
-
証言の分析: 証言を整理し、誰が矛盾した証言をしているか確認する。
- ヴァンデルワール氏:
- 行動1: 自分の部屋で書類整理
- 行動2: ミセス・ヴァンデルワールは庭を散歩
- ミセス・ヴァンデルワール:
- 行動1: 庭でバラの手入れ
- 行動2: ヴァンデルワール氏は書斎
- 行動3: ジョーンズ氏が話しかけてきた
- ジョーンズ氏:
- 行動1: ミセス・ヴァンデルワールと話していた
- 行動2: ヴァンデルワール氏と書斎で契約の話
- ブラウン夫人:
- 行動1: ミセス・ヴァンデルワールと庭で話
- 行動2: グリーン氏は一人でワイン
- グリーン氏:
- 行動1: 食堂にいた
- 行動2: ヴァンデルワール氏とミセス・ヴァンデルワールは庭を散歩
- ヴァンデルワール氏:
-
矛盾点の指摘:
- ヴァンデルワール氏とミセス・ヴァンデルワールは、互いの行動について矛盾した証言をしている。どちらかが嘘をついている。
- ヴァンデルワール氏とジョーンズ氏は、ヴァンデルワール氏の居場所について矛盾した証言をしている。どちらかが嘘をついている。
- ミセス・ヴァンデルワールとジョーンズ氏は、ミセス・ヴァンデルワールと話していたという点で一致している。
- ブラウン夫人とグリーン氏は、それぞれ別の人物の行動について証言しており、直接的な矛盾はない。
- 犯人の特定:
- 犯人は2つの行動を証言している。
- 犯人以外の4人は1つの行動を証言している。
ヴァンデルワール氏は「書類整理」「ミセス・ヴァンデルワールは庭」の2つ、ジョーンズ氏は「ミセス・ヴァンデルワールと話」「ヴァンデルワール氏と書斎」の2つ、ブラウン夫人は「ミセス・ヴァンデルワールと庭」「グリーン氏は一人でワイン」の2つを証言している。しかし、ブラウン夫人の証言は矛盾が無い。ヴァンデルワール氏は妻と自分の行動について矛盾した証言をしているので犯人である可能性がある。
ジョーンズ氏はミセス・ヴァンデルワールと話していたにもかかわらずヴァンデルワール氏と書斎にいたと証言していることから、同時に矛盾した証言をしているため、犯人である可能性が高い。
もしヴァンデルワール氏が犯人だった場合、ミセス・ヴァンデルワールは庭にいたという証言は嘘になり、庭にいたと証言するミセス・ヴァンデルワールとブラウン夫人のうちどちらかが嘘をついていることになり、条件に矛盾する。
- 結論: ジョーンズ氏が犯人である可能性が高い。
- ジョーンズ氏は、「ミセス・ヴァンデルワールと話していた」と「ヴァンデルワール氏と書斎で契約の話をしていた」という2つの行動を証言している。
- ジョーンズ氏の「ヴァンデルワール氏と書斎で契約の話をしていた」という証言は、ヴァンデルワール氏の証言と矛盾する。
- よって、ジョーンズ氏は犯人であり、アリバイを偽るために2つの嘘をついている。