2025-09-14 08:13 の謎
謎解き問題:消えた宝石と3つの証言
物語
名高い宝石商、ミスター・スミスのコレクションから、伝説の宝石「暁の星」が盗まれました。事件当日、スミスの邸宅には3人の人物がいました。
- メイドのアン: スミスに長年仕えるベテランメイド。事件当時は屋敷の掃除をしていました。
- 庭師のボブ: スミスの庭を丹精込めて手入れする庭師。事件当時は庭の手入れをしていました。
- 古美術商のキャシー: スミスと親交のある古美術商。事件当日は宝石の鑑定に来ていました。
警察は3人から事情聴取を行いましたが、それぞれ証言が食い違っています。
証言
- アン: 「ボブが怪しいです。事件当日、普段は絶対に入らないスミスさんの書斎にこっそり入っていくのを見ました。」
- ボブ: 「アンこそ怪しいです。事件当日、アンが『暁の星』について、ずっと独り言を言っているのを聞きました。『なんて美しいの…手に入れたいわ…』って。」
- キャシー: 「私は何も見ていません。ただ、ボブが最近お金に困っているという噂を聞きました。彼はギャンブル好きで、借金があるらしいです。」
手がかり
- 犯人は1人です。
- 犯人は嘘をついています。
- 犯人以外は真実を語っています。
問題
論理的に考えて、宝石「暁の星」を盗んだ犯人は誰でしょうか?理由も添えて答えてください。
解答
犯人はボブです。
理由
以下の論理で犯人を特定できます。
- アンが犯人だと仮定した場合:
- アンは嘘をついているので、「ボブが書斎に入っていくのを見た」という証言は嘘になります。
- ボブは真実を言っているので、「アンが暁の星について独り言を言っていた」は真実になります。
- キャシーも真実を言っているので、「ボブが金に困っている」は真実になります。
- アンが嘘をつき、他が真実を言っている状況は矛盾なく成立します。
- ボブが犯人だと仮定した場合:
- ボブは嘘をついているので、「アンが暁の星について独り言を言っていた」は嘘になります。
- アンは真実を言っているので、「ボブが書斎に入っていくのを見た」は真実になります。
- キャシーも真実を言っているので、「ボブが金に困っている」は真実になります。
- ボブが嘘をつき、他が真実を言っている状況は矛盾なく成立します。
- キャシーが犯人だと仮定した場合:
- キャシーは嘘をついているので、「ボブが金に困っている」は嘘になります。
- アンは真実を言っているので、「ボブが書斎に入っていくのを見た」は真実になります。
- ボブは真実を言っているので、「アンが暁の星について独り言を言っていた」は真実になります。
- この場合、ボブが書斎に入っていったことと、アンが宝石について独り言を言っていたという2つの事実が同時に成立してしまいます。しかし、犯人は1人なので、どちらかの証言が嘘である必要があり、矛盾が生じます。
キャシーが犯人である仮定のみ矛盾が生じるため、キャシーは犯人ではありません。
ボブとアンのどちらが犯人か確定するために、アンの「ボブが書斎に入っていくのを見た」という証言とボブの「アンが暁の星について独り言を言っていた」という証言に注目します。
もしアンが犯人であれば、ボブが書斎に入っていくのを見たという証言は嘘になります。しかし、ボブがスミスの書斎に入る理由がありません。
もしボブが犯人であれば、アンが暁の星について独り言を言っていたという証言が嘘になります。この場合、ボブが宝石を盗む動機(金銭的な問題)があり、アンに疑いを向けるために嘘をつく動機も成立します。
したがって、ボブが犯人であるという仮定が最も矛盾なく、論理的に説明できます。