2025-09-13 00:47 の謎
謎解き問題:消えた絵画と奇妙な招待状
物語:
あなたは、有名な美術評論家である雨宮静香から奇妙な招待状を受け取りました。招待状には、雨宮邸で開催される晩餐会への招待と、彼女が所有する最も価値のある絵画「月夜の調べ」が盗まれたことが記されています。
招待客はあなたを含めて5人。
- あなた: 美術に精通した評論家
- 伊集院 麗華: 大富豪の未亡人、宝石収集家
- 黒田 健吾: 雨宮静香の古くからの友人、歴史学者
- 桜木 美咲: 新進気鋭の画家、雨宮静香の弟子
- 田中 一郎: 雨宮家の執事、長年雨宮家に仕えている
雨宮邸に到着すると、雨宮静香は憔悴しきった様子で、絵画が盗まれた状況を説明してくれました。
- 絵画は書斎に飾られていた。
- 昨夜、晩餐会の準備のため、全員が屋敷に滞在していた。
- 書斎のドアは内側から鍵がかけられており、窓は開いていなかった。
- 書斎に侵入した形跡はない。
- 絵画が盗まれたのは、昨夜10時から今朝6時までの間。
- 全員にアリバイを尋ねたところ、以下の証言が得られた。
証言:
- あなた: 「昨夜10時から12時まで、自室で盗まれた絵画の画家に関する論文を読んでいました。その後、午前1時頃に就寝しました。」
- 伊集院 麗華: 「昨夜10時から11時まで、庭を散歩していました。その後、自室に戻り、宝石の手入れをしていました。午前2時頃に就寝しました。」
- 黒田 健吾: 「昨夜10時から12時まで、雨宮さんと書斎で歴史の話をしていました。その後、自室に戻り、日記を書いて午前3時頃に就寝しました。」
- 桜木 美咲: 「昨夜10時から1時まで、アトリエで絵を描いていました。その後、自室に戻り、すぐに就寝しました。」
- 田中 一郎: 「昨夜10時から朝6時まで、屋敷の見回りをしていました。書斎の前も何度か通りましたが、特に変わった様子はありませんでした。」
雨宮静香は、この中に犯人がいると確信しています。あなたは、それぞれの証言と状況から、犯人を特定することができますか?
補足:
- 犯人は一人。
- 犯人は嘘をついている。
- 盗まれた絵画は大きく、一人でしか運べない。
- 招待客は皆、雨宮静香と面識があり、屋敷の構造を熟知している。
解答
まず、全員のアリバイを検証します。
- あなた: 論文を読んでいたという証言は、客観的な証拠がないため、真偽を判断できません。
- 伊集院 麗華: 庭を散歩していたという証言は、他者が確認できないため、真偽を判断できません。宝石の手入れをしていたという証言も同様です。
- 黒田 健吾: 雨宮静香と書斎にいたという証言は、雨宮静香の証言と矛盾がない限り、正しいとみなせます。しかし、雨宮静香が盗難に気づいているため、共犯でない限りありえません。
- 桜木 美咲: アトリエで絵を描いていたという証言は、他者が確認できないため、真偽を判断できません。
- 田中 一郎: 見回りをしていたという証言は、書斎の異変に気づかなかったため、不審です。
次に、状況から考えられる可能性を絞り込みます。
- 書斎が密室状態であったことから、犯人は内部の人間である可能性が高いです。
- 絵画が大きいため、運搬にはある程度の時間と労力がかかります。
- 全員が屋敷の構造を熟知しているため、死角や抜け道を把握している可能性があります。
これらの情報から、最も疑わしいのは田中 一郎です。
理由:
- 矛盾する証言: 田中一郎は、10時から6時まで見回りをしていたと証言していますが、その間書斎に異変がなかったと述べています。しかし、絵画は盗まれており、彼の証言は明らかに矛盾しています。見回りをしていたのであれば、絵画が盗まれたことに気づくはずです。
- 機会: 彼は夜通し屋敷を自由に動き回ることができ、絵画を盗む機会が十分にありました。
- 内部事情の把握: 長年雨宮家に仕えているため、屋敷の構造や警備の状況を熟知しています。
- 犯行の容易さ: 他の招待客は、各自のアリバイを主張しており、行動が制限されています。しかし、田中一郎は見回りを理由に自由に行動でき、絵画を運び出すことが容易でした。
他の容疑者が絵画を盗むには、書斎の鍵を事前に手に入れる必要があり、侵入に気づかれないようにする必要があります。しかし、田中一郎は鍵に触れる機会が多く、日ごろから書斎に出入りしていたとしても不自然ではありません。
したがって、状況証拠から、犯人は田中 一郎である可能性が最も高いです。
雨宮静香は田中一郎を問い詰めると、彼は罪を認めました。彼は絵画を売って借金を返済するつもりだったのです。