2025-09-11 16:13 の謎
毎日楽しめる謎解き:消えた王冠の謎
物語:
ここは古都アヴェルヌ。歴史ある美しいこの街で、年に一度の祭りが開催されようとしていた。祭りの目玉は、街の象徴である「アヴェルヌの王冠」の展示だ。しかし、祭りを目前にして、厳重に保管されていたはずの王冠が忽然と姿を消してしまった!
街の警備隊長であるあなたは、この緊急事態にすぐさま捜査を開始した。王冠が保管されていた宝物庫は、特殊な三重の鍵で守られており、鍵を持っているのは以下の3人。
- 市長:街の発展に尽力する、温厚な人物。
- 博物館館長:アヴェルヌの歴史に詳しい、冷静沈着な学者。
- 警備隊副隊長:あなたを補佐する、忠実で頼りになる部下。
宝物庫の扉には、奇妙なメッセージが残されていた。
メッセージ:
「三つの嘘が、真実を隠す。時は来たれり、光の示す道へ。」
現場検証の結果、以下の情報が得られた。
- 市長は「私は昨日、一日中執務室で書類に目を通していた。宝物庫には近づいていない。」と証言。
- 博物館館長は「私は昨夜、博物館の研究室に泊まり込んで、アヴェルヌの歴史に関する論文を書いていた。王冠のことなど全く知らなかった。」と証言。
- 警備隊副隊長は「私は昨夜、宝物庫の見回りを強化していた。しかし、異常は見当たらなかった。」と証言。
- 監視カメラの記録によると、昨晩、宝物庫の前で奇妙な光が一瞬だけ確認された。
- 市長、博物館館長、警備隊副隊長のうち、犯人は一人である。
謎:
犯人は誰か?そして、どのようにして王冠を盗み出したのか? メッセージと証言から、論理的に犯人を特定せよ。
解答
犯人: 博物館館長
トリック:
-
「三つの嘘が、真実を隠す」の解釈: 3人の証言のうち、3つが嘘で、残りの証言は真実である。
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証言の分析:
- 市長:
- 「私は昨日、一日中執務室で書類に目を通していた。宝物庫には近づいていない。」
- 博物館館長:
- 「私は昨夜、博物館の研究室に泊まり込んで、アヴェルヌの歴史に関する論文を書いていた。王冠のことなど全く知らなかった。」
- 警備隊副隊長:
- 「私は昨夜、宝物庫の見回りを強化していた。しかし、異常は見当たらなかった。」
- 市長:
-
犯人の特定:
- 警備隊副隊長の証言が全て本当だと仮定すると、市長と博物館館長の証言は全て嘘になる。しかし、「三つの嘘が、真実を隠す」というメッセージと矛盾するため、警備隊副隊長の証言に嘘が含まれている。
- 市長の証言が全て本当だと仮定すると、博物館館長と警備隊副隊長の証言は全て嘘になる。しかし、「三つの嘘が、真実を隠す」というメッセージと矛盾するため、市長の証言に嘘が含まれている。
- 博物館館長の証言が全て本当だと仮定すると、市長と警備隊副隊長の証言は全て嘘になる。しかし、「三つの嘘が、真実を隠す」というメッセージと矛盾するため、博物館館長の証言に嘘が含まれている。
したがって、市長、博物館館長、警備隊副隊長の3人とも嘘をついていることが確定する。 「犯人は一人」という条件なので、誰かの証言が一つだけ本当である。
- 市長の証言の一つが本当だとすると、「私は昨日、一日中執務室で書類に目を通していた。」が本当の場合、残り2つの証言が嘘になり矛盾する。また、「宝物庫には近づいていない。」が本当の場合、博物館館長と警備隊副隊長の証言は2つとも嘘になるので矛盾する。
- 警備隊副隊長の証言の一つが本当だとすると、「私は昨夜、宝物庫の見回りを強化していた。」が本当の場合、残り2つの証言が嘘になり矛盾する。また、「しかし、異常は見当たらなかった。」が本当の場合、市長と博物館館長の証言は2つとも嘘になるので矛盾する。
- 博物館館長の証言の一つが本当だとすると、「私は昨夜、博物館の研究室に泊まり込んでいた。」が本当の場合、残り2つの証言が嘘になり矛盾する。また、「王冠のことなど全く知らなかった。」が本当の場合、市長と警備隊副隊長の証言は2つとも嘘になるので矛盾する。
上記の条件を全て満たすのは、
- 市長:「私は昨日、一日中執務室で書類に目を通していた。(嘘)宝物庫には近づいていない。(嘘)」
- 博物館館長:「私は昨夜、博物館の研究室に泊まり込んで、アヴェルヌの歴史に関する論文を書いていた。(本当)王冠のことなど全く知らなかった。(嘘)」
- 警備隊副隊長:「私は昨夜、宝物庫の見回りを強化していた。(嘘)しかし、異常は見当たらなかった。(嘘)」
博物館館長は嘘をついており、王冠のことを知っていて、研究室に泊まり込んでいなかった。
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王冠の盗み方: 博物館館長は、自身の持っている鍵を使って宝物庫に入り、王冠を盗み出した。監視カメラに記録された「奇妙な光」は、王冠の盗難を防ぐためのセンサーを一時的に無効化する装置を使用した際に生じたものと考えられる。博物館館長はアヴェルヌの歴史に詳しいので、センサーの弱点を熟知していた。