2025-09-07 22:09 の謎
謎解き問題:消えた王冠の謎
物語
古の王国、エルドリア。その王家に代々伝わる王冠「星影の輝き」が、厳重な警備をかいくぐって忽然と姿を消してしまった。王冠は、満月の夜に最も強く輝き、エルドリアに繁栄をもたらすと信じられている。明日は満月。王冠が見つからなければ、国は暗闇に包まれてしまうだろう。
事件当日、王冠が保管されていた宝物庫に出入りしたのは、以下の4人。
- アーサー: 王室警備隊長。忠誠心厚く、剣の腕も立つが、どこか抜けているところがある。
- ベアトリス: 王女。美しく聡明だが、少しわがままな一面も。王冠をとても大切に思っている。
- セドリック: 王室顧問。博識で冷静沈着だが、秘密主義者。
- ダニエル: 新入りの庭師。純朴で働き者だが、王国の歴史には疎い。
彼らはそれぞれ、以下のように証言している。
- アーサー: 「私が宝物庫の見回りを終えたのは、午後8時です。その時は王冠は確かにありました。その後、誰も宝物庫には近づいていません。」
- ベアトリス: 「私は午後7時から8時まで、宝物庫で王冠を眺めていました。本当に美しくて、明日満月になるのが楽しみだったんです。アーサー隊長が来た時には、私はもう部屋を出ていました。」
- セドリック: 「私は午後6時から9時まで、自室で古文書を調べていました。宝物庫には一切近づいていません。」
- ダニエル: 「私は一日中庭の手入れをしていました。午後9時頃、王女様が庭を通り過ぎるのを見かけました。」
しかし、調査の結果、以下の事実が判明した。
- 宝物庫の扉は、特殊な鍵でしか開けられない。その鍵を持っているのは、アーサー隊長とベアトリス王女のみである。
- セドリック顧問の自室は、宝物庫のすぐ隣にある。
- 午後7時から9時まで、王宮全体で停電が発生していた。
問題
上記の証言と事実から、王冠を盗んだのは誰か?そして、どのようにして盗んだのか?論理的に推理せよ。
解答
犯人:ベアトリス王女
犯行の手口:
- アリバイの偽装: ベアトリス王女は、午後7時から8時まで宝物庫にいたと証言しているが、これは停電を利用した偽装である。停電中は、誰が宝物庫にいたのか正確に確認できない。
- 鍵の所持: ベアトリス王女は、宝物庫の鍵を持っている。
- ダニエルの証言: ダニエルが午後9時頃に王女を見かけたという証言は、王女が王冠を隠し場所へ運ぶ際に庭を通ったことを示唆している。
- セドリックのアリバイ: セドリック顧問の証言は、隣室であるにもかかわらず停電中に何も気づかなかった点に不自然さが残るが、アリバイを崩すには決定的な証拠がない。
- アーサーのアリバイ: アーサー隊長は午後8時に王冠を確認しているため、犯行はそれ以降となる。しかし、鍵を持っている王女が他にいる以上、アーサーの証言だけでは彼のアリバイは完全には証明されない。
動機:
- 王女は王冠を非常に大切に思っているため、盗む動機はないように見える。しかし、逆に考えれば、王女は王冠を独占したい、あるいは他の誰にも触れさせたくないという独占欲から盗んだ可能性がある。満月の夜に王冠が輝くのを見るためだけに、一時的に隠したのかもしれない。
結論:
これらの要素を総合的に考えると、最も可能性が高いのは、ベアトリス王女が停電を利用して王冠を盗み、庭師のダニエルに目撃されたというシナリオである。他の容疑者のアリバイや状況証拠を考慮しても、王女が最も有力な容疑者となる。