2025-09-05 22:10 の謎
毎日楽しめる謎解き問題:消えた宝飾店の猫
ストーリー
静かな住宅街に佇む、小さな宝飾店「ル・シャ」。店主のミシェルは、美しい宝石と、看板猫の「エメラルド」をこよなく愛していました。エメラルドは、その名の通り、吸い込まれるような緑色の瞳を持つ、上品なペルシャ猫です。
しかし、ある朝、ミシェルが店を開けると、エメラルドの姿が見当たりません。店は鍵がかかっており、窓も全て閉まっています。室内が荒らされた様子もありません。
ミシェルは警察に通報。駆けつけた刑事のデュポンは、店の中をくまなく調べました。
デュポンが気づいた奇妙な点は以下の通りです。
- 店の入り口のドアには、猫が出入りできるような隙間はない。
- 窓は全て閉まっており、内側から鍵がかかっている。
- 店内の防犯カメラは作動していたが、エメラルドが映っている映像は存在しない。(前日の閉店後から、当日の開店までの映像を確認済み)
- エメラルドの首輪についていた鈴が、店の奥の金庫の前に落ちていた。
- 金庫は開いておらず、中身も無事だった。
- エメラルドは普段、店の中でミシェルの後を付いて回る。決して一人で店の奥に行くことはなかった。
- 店の裏口は存在しない。
デュポンは首を傾げました。「密室の中で、猫が消えた?一体どういうことだ?」
デュポンは、ミシェルにいくつか質問をしました。
デュポン:「エメラルドは、普段どんなものを食べていますか?」 ミシェル:「猫用の高級なドライフードです。時々、特別なご褒美として、生の鶏肉を小さく切ってあげることがあります。」 デュポン:「エメラルドは、何か特別な芸をしますか?」 ミシェル:「芸というほどではありませんが、『おすわり』と『お手』はできます。あと、私が指を鳴らすと、必ず私の近くに来ます。」
デュポンは、さらに調査を進めました。そして、あることに気がつきました。
店には、宝石を磨くための研磨機がありました。その研磨機は、普段はカバーがかけられていますが、カバーが少しだけずれていました。
さて、エメラルドは一体どこへ消えたのでしょうか?
ヒント
- 密室に見えても、完全に密室ではない可能性があります。
- 猫の習性や行動を考慮しましょう。
- デュポンの質問と、研磨機の状態が重要です。 * 研磨機は猫にとって危険な場所になりうる。
解答
エメラルドは、研磨機の中に隠れている。
理由:
- 鈴の場所: エメラルドの鈴が金庫の前に落ちていたことから、エメラルドは店の奥に進んでいる。普段、店の奥に行かない猫がなぜ行ったのか?
- 生の鶏肉: ミシェルが時々、生の鶏肉をご褒美として与えていたことが重要。猫は生の肉の匂いに強く惹かれる。
- 研磨機の存在: 研磨機は普段カバーがかけられているが、少しずれていた。これは、エメラルドが何らかの理由で研磨機に近づき、カバーをさらにずらして中に入り込んだ可能性を示唆する。
- 指を鳴らす合図: もし、ミシェルが普段エメラルドに生の鶏肉を与える際に、指を鳴らす合図をしていた場合、研磨機に何らかの油、研磨剤、もしくは埃などが付着しており、それが鶏肉の匂いに似ていた場合、エメラルドはそれを嗅ぎつけ、指を鳴らす音に反応して研磨機に近づいた可能性がある。
- 防犯カメラ: 防犯カメラに映っていないのは、エメラルドが研磨機の中に隠れているため。
- 密室トリック: 一見密室に見えるが、研磨機の中は猫にとって隠れることができる空間であり、そこから脱出する必要がないため、外部に助けを求めたり、自力で脱出を試みたりしていないと考えられる。
したがって、エメラルドは生の鶏肉の匂いに釣られ、指を鳴らす音に反応して研磨機に近づき、カバーの隙間から中に入り込んで隠れている、という推理が最も合理的である。