2025-09-03 00:50 の謎
謎解き問題:不思議な絵画と消えた宝石
物語:
あなたは有名な美術評論家、結城 亮(ゆうき りょう)。ある日、あなたは旧友である資産家、神崎 宗一郎(かんざき そういちろう)から、彼のコレクションの中でも最も貴重な絵画「夜明けの虹」に関する奇妙な相談を受けた。
「夜明けの虹」は、ある天才画家が無名の時代に描いた作品で、夜明けの空にかかる虹を描いたものだが、見る角度や時間帯によって、虹の色が微妙に変化すると言われている。神崎邸の厳重な警備の施された展示室に飾られていたのだが、なんとその絵画の中心に飾られていた、虹の色を模した七色の宝石が忽然と姿を消してしまったというのだ。
事件当日、展示室に出入りしたのは以下の4人。
- 神崎 宗一郎:絵画の所有者。午前9時に展示室に入り、絵画を30分ほど鑑賞。その後、執務室に戻り、一日中仕事をしていたと証言。
- 神崎 美咲:宗一郎の娘。午後1時に展示室に入り、絵画を1時間ほど鑑賞。宝石がなくなっていることには気づかなかったと証言。
- 小林 健太:神崎家の使用人。午後5時に展示室の清掃を行った。絵画に異変はなかったと証言。
- 田中 裕子:美術修復家。午後7時に絵画のメンテナンスのため展示室に入った。その際、宝石がなくなっていることに気づき、神崎に通報した。
展示室には監視カメラが設置されているが、なぜか午前11時から午後3時までの映像が記録されていなかった。警察は内部犯行の可能性が高いと見て捜査を開始したが、あなたは独自にこの謎を解き明かそうと決意した。
手がかりは以下の通り。
- 展示室のドアは特殊な鍵でロックされており、開けられるのは神崎、美咲、田中のみ。小林は鍵を持っていない。
- 監視カメラの故障は過去にも数回発生しており、原因は特定できていない。
- 絵画には近づくと警報が鳴るセンサーが設置されている。しかし、警報が鳴った記録は一切ない。
- 宝石は非常に小さなもので、注意深く観察しないとなくなっていることに気づかない可能性がある。
- 神崎邸は広大な庭園に囲まれており、庭に面した窓から展示室に侵入することは不可能ではない。ただし、窓には特殊なガラスが使用されており、割ると大きな音が鳴る。音を聞いたという証言はない。
宝石を盗んだのは誰だろうか? そして、どのようにして盗んだのだろうか?
解答
宝石を盗んだのは 神崎 美咲 であり、監視カメラが故障していた時間帯(午前11時から午後3時)に盗んだ。
論理的根拠:
- 犯人の絞り込み: 宝石を盗める可能性のある人物は、鍵を持っている神崎、美咲、田中、そして外部からの侵入者のいずれかである。小林は鍵を持っていないため、犯人ではない。
- 外部からの侵入の否定: 庭からの侵入は、窓ガラスを割る必要があり、大きな音が鳴るはずだが、そのような証言はないため、外部からの侵入は否定される。
- 神崎の証言の信憑性: 神崎は午前9時から30分間絵画を鑑賞しているが、その時点では宝石があったと考えるのが自然である。その後、執務室に戻り仕事をしていたという証言から、犯人である可能性は低い。
- 田中の発見: 田中は午後7時に宝石がなくなっていることに気づいている。もし彼女が犯人であれば、通報するはずがないため、犯人ではない。
- 美咲の可能性: 美咲は午後1時から1時間ほど絵画を鑑賞している。この時間帯は監視カメラが故障しており、犯行が可能だった。また、宝石は小さく、注意深く観察しないと気づかない可能性があるため、美咲が宝石を盗んだ後、気づかずに他の人物が展示室に入っても、宝石がなくなっていることに気づかなかったとしても不自然ではない。
- センサーの回避: 警報センサーは絵画に近づくと作動するが、美咲は絵画を鑑賞するために展示室に入っているため、警報が鳴っても不自然ではない。つまり、センサーを作動させずに宝石を盗むためには、非常に慎重に、かつ短時間で犯行を行う必要があり、そのためには事前に絵画をよく観察しておく必要がある。美咲は午後1時に1時間も絵画を鑑賞しているので、宝石を盗むための準備をする時間が十分にあったと考えられる。
これらの根拠から、最も可能性が高いのは神崎美咲である。彼女は監視カメラが故障していた時間帯に、絵画を鑑賞するという名目で展示室に侵入し、宝石を盗んだと考えられる。