2025-08-23 15:09 の謎
毎日謎解き:消えた宝石と猫の足跡
物語
静かな住宅街にある、由緒ある宝石店「星影堂」。今朝、店主の星影さんが店を開けると、ショーケースの中に飾られていた、店の看板商品である「暁の星」というルビーが消えていることに気づきました。
店内には荒らされた形跡はなく、唯一の手がかりは、ショーケースの前についた猫の足跡だけでした。星影さんは愛猫家で、3匹の猫、「クロ」「シロ」「ミケ」を飼っています。しかし、店の猫たちは夜の間は必ず家の中で過ごすため、外の猫が入ってきた可能性もあります。
近所の聞き込みの結果、以下の証言が得られました。
- 近所の八百屋のおばあさん:「昨日の夜、黒い猫が店の前をうろついていたのを見たよ。」
- 向かいの喫茶店のマスター:「今朝早く、白い猫が店の裏を通っていくのを見た気がするなぁ。」
- 星影さんの娘:「昨日、クロがやけにそわそわしていたのよね。でも、いつも通り寝る前には家の中にいたわ。」
- 星影さんの妻:「シロは夜になると大人しくて、いつも一番に寝ちゃうのよ。」
さらに、以下の事実が判明しています。
- 「暁の星」は非常に高価な宝石であり、猫が持ち去ることは不可能である。
- 星影堂の猫たちは、それぞれ特徴的な足跡を残す。クロは少し大きめで丸い足跡、シロは小さくて細い足跡、ミケは少し歪んだ足跡を残す。ショーケースの前に残されていた足跡は、小さくて細いものでした。
- 星影さんは、毎日必ず店の鍵を閉めてから帰宅する。合鍵を持っているのは、星影さんの妻と娘だけである。
- 昨夜、星影さんの妻と娘は、旅行に出かけていて家にはいなかった。
問題
上記の情報を元に、「暁の星」を盗んだ犯人を特定してください。犯人は猫ではありません。
解答
犯人は、星影さん本人です。
論理的思考
- 猫の足跡のミスリード: 猫が宝石を盗むことは不可能であるため、猫の足跡は犯人を特定するための手がかりではありません。むしろ、捜査を混乱させるためのミスリードです。
- 鍵の所在: 鍵は星影さんとその妻、娘だけが持っていますが、妻と娘は旅行中であったため、犯行は不可能です。
- 荒らされた形跡がない: 店内が荒らされていないことから、犯人は鍵を使って侵入したと考えられます。
- 八百屋のおばあさんの証言の矛盾: 八百屋のおばあさんの証言は、黒い猫が店の前をうろついていたというもので、足跡の特徴と一致しません。
- 喫茶店のマスターの証言の矛盾: 喫茶店のマスターの証言は、白い猫が店の裏を通っていたというもので、足跡の特徴と一致します。しかし、猫が宝石を盗むことは不可能なため、この情報は重要ではありません。
- 考えられる可能性: 鍵を持っている人物で、かつアリバイがないのは星影さん本人だけです。
これらの情報から、星影さんが何らかの理由で自ら宝石を隠し、猫の足跡を偽装することで、盗難事件に見せかけようとしたと考えられます。動機は不明ですが(保険金目的、一時的な隠蔽など)、論理的には星影さん以外に犯人は存在しません。