2025-08-11 10:13 の謎
毎日謎解き:消えた王冠の宝石
【物語】
古の王国、エルドラド。その王家に代々伝わる王冠には、七色の輝きを放つ七つの宝石がはめ込まれていました。しかし、ある朝、王冠を確認したところ、何者かによって一つの宝石が盗まれていることが発覚しました。
宝石が盗まれたのは、警備が最も厳重な王宮の一室。部屋には、王、王妃、王子、そして宝石職人の4人しか立ち入ることができません。犯人を突き止めるため、あなたは名探偵としてエルドラド王国に招かれました。
4人の証言は以下の通りです。
- 王:「私は昨晩、王冠の間で深夜まで書類を読んでいた。宝石には全く触れていないし、誰も部屋には入ってこなかった。」
- 王妃:「私は昨晩、早くに就寝しました。王冠の間には近づいていません。」
- 王子:「私は父上(王)に頼まれ、王冠の間の近くで夜通し警備をしていた。しかし、誰も部屋に出入りする者は見なかった。」
- 宝石職人:「私は昨日、王冠の宝石のメンテナンスをした。しかし、盗んだりしていない。最後に部屋を出たのは夕方だ。」
さらに、調査の結果、以下の事実が判明しました。
- 犯人は、王、王妃、王子、宝石職人のいずれかである。
- 犯人は、宝石を盗むための知識と技術を持っている。
- 犯人は、嘘をついている。
- 王子は、夜通し警備をすると眠ってしまう癖がある。
【問題】
上記の証言と事実から、宝石を盗んだ犯人を特定してください。
解答
まず、それぞれの証言から矛盾点を洗い出します。
- 王:深夜まで書類を読んでいた、誰も部屋に入ってこなかった。
- 王妃:早くに就寝した、王冠の間に近づいていない。
- 王子:夜通し警備をしていた、誰も部屋に出入りする者は見なかった。
- 宝石職人:メンテナンスをした、最後に部屋を出たのは夕方だ。
次に、事実を考慮します。
- 犯人は4人のうちの誰か。
- 犯人は知識と技術を持っている。
- 犯人は嘘をついている。
- 王子は眠ってしまう癖がある。
王子は夜通し警備をすると眠ってしまうため、「誰も部屋に出入りする者は見なかった」という証言は、眠ってしまっていた可能性があり、必ずしも嘘とは断定できません。しかし、もし王子が眠ってしまっていた場合、誰かが部屋に出入りするのを見逃していた可能性があり、王の「誰も部屋には入ってこなかった」という証言と矛盾が生じます。
ここで、もし王が真実を述べていると仮定すると、王子は嘘をついていることになります。しかし、王子が嘘をついているとしても、それは眠ってしまっていたという可能性で説明がつくため、それだけでは王子の犯行を断定できません。
次に、宝石職人はメンテナンスの知識と技術を持っていますが、犯人であるならば「盗んでいない」という嘘をついていることになります。
王妃は「王冠の間に近づいていない」と言っていますが、もしこれが嘘であれば、犯人である可能性が出てきます。王妃は王冠の知識や技術を持っているとは限りませんが、王妃という立場上、宝石に触れる機会はあり、盗むことは不可能ではありません。
王の「誰も部屋に入ってこなかった」という証言が嘘であると仮定すると、犯人は王自身か、王子が眠っている間に誰か(王妃か宝石職人)が部屋に入ったことになります。しかし、王は「宝石には触れていない」と言っており、もし王が犯人であれば、二重の嘘をついていることになります。
以上の考察から、最も可能性が高いのは、王子が眠ってしまっている間に王妃が宝石を盗んだという線です。王妃は宝石を盗む動機や具体的な方法については不明ですが、王妃が嘘をついているという前提に立てば、他の証言との矛盾が最も少なく、事実と整合性が取れます。
したがって、犯人は王妃です。