2025-07-27 17:10 の謎

謎解き問題:消えた王冠と五つの証言

物語

古の王国、エルドラド。王室に代々伝わる王冠「太陽の輝き」が、厳重に警備された王宮の一室から忽然と姿を消してしまいました。王は、事件の真相を解き明かすために、五人の容疑者を呼び出しました。

それぞれの容疑者は、事件について次のように証言しています。

容疑者と証言

  1. 庭師のアルベルト: 「私は事件当日、庭の手入れをしていました。午後3時頃、王宮の窓から出てくる料理人を見ました。彼は何かを隠しているようでした。」
  2. 料理人のベネディクト: 「私は午後3時には、厨房で晩餐の準備をしていました。庭師は嘘をついています。私は、午後4時頃に、執事が王宮から出ていくのを見ました。」
  3. 執事のセバスチャン: 「私は一日中、王の側で仕えておりました。庭師も料理人も嘘をついています。午後5時頃、メイドが王宮の裏口から出ていくのを見ました。」
  4. メイドのエミリー: 「私は午後5時には、王妃の部屋を掃除していました。執事は嘘をついています。午後6時頃に、近衛兵が何か大きな包みを抱えて出ていくのを見ました。」
  5. 近衛兵のグレゴリー: 「私は午後6時には、王宮の門の前で警備をしていました。メイドは嘘をついています。私は一日中、誰かが王宮から出ていくのを見ていません。」

ヒント

解答

犯人はメイドのエミリーであり、王冠は近衛兵グレゴリーによって持ち出されました。

論理的考察

  1. 証言の矛盾点: 5人全員が互いの証言を否定しているため、少なくとも一人は嘘をついている。
  2. 近衛兵の証言: 近衛兵は「一日中、誰かが王宮から出ていくのを見ていない」と証言している。しかし、もし他の誰かが王冠を持ち出していれば、彼はそれを見ているはずなので、これは嘘である可能性がある。もし彼が嘘をついていると仮定すると、他の証言者の証言が真実である可能性が出てくる。
  3. メイドの証言: メイドが「午後6時頃に、近衛兵が何か大きな包みを抱えて出ていくのを見た」という証言が重要になる。これは王冠が近衛兵によって持ち出されたことを示唆している。メイドが嘘をついていると仮定すると、近衛兵が王冠を持ち出したという事実は否定される。
  4. 執事の証言: 執事が「私は一日中、王の側で仕えておりました。庭師も料理人も嘘をついています。午後5時頃、メイドが王宮の裏口から出ていくのを見ました。」と証言している。もし執事が嘘をついていると仮定すると、メイドは王宮から出て行っていないことになる。
  5. メイドが犯人である可能性: もしメイドが犯人である場合、彼女が王冠を持ち出したことになる。しかし、彼女は王冠を持ち出す様子を近衛兵に見られたことになるため、近衛兵が嘘をついているということになる。この場合、矛盾は生じない。
  6. なぜメイドが嘘をつくのか?: もしメイドが近衛兵が王冠を持ち出すのを目撃している場合、彼女が嘘をつく理由は、近衛兵をかばっているか、あるいは共犯者であるかのどちらかであると考えられる。しかし、この状況下ではメイドが嘘をつく動機は薄く、近衛兵が嘘をつく理由も特に見当たらない。
  7. 矛盾の解消: メイドが嘘をついており、実際には近衛兵が王冠を持ち出すのを見ていないとすると、近衛兵は嘘をついていないことになり、矛盾が生じる。しかし、メイドが嘘をつくことで、近衛兵の犯行を隠蔽しようとしていると考えると、論理的なつながりが生まれる。

結論: メイドが嘘をついていると仮定すると、近衛兵の犯行を隠蔽しようとしていると考えるのが最も合理的。

したがって、犯人は近衛兵であり、メイドは近衛兵をかばうために嘘の証言をしたと推測される。王冠は近衛兵によって大きな包みに隠され、王宮から持ち出された。