2025-07-25 18:17 の謎
毎日謎解き:消えた王冠の謎
【今日の依頼】
名探偵のあなたのもとに、一通の手紙が届いた。差出人は、小国の国王、リチャード三世。
「至急、力を貸してほしい。王室の宝である王冠が、今朝、盗まれたのだ。厳重な警備を掻い潜って、一体誰が、どのようにして…。」
国王の依頼を受け、あなたは王室へと向かった。
【現場の状況】
王冠が保管されていたのは、王宮の中でも最も厳重な警備が敷かれた宝物庫。
- 入り口の扉: 特殊な金属でできており、最新の指紋認証システムと暗証番号によるロックがかかっている。扉には傷一つなく、ロックは解除された形跡もない。
- 警備員: 2名の警備員が、宝物庫の入り口の前で徹夜で警備をしていた。2人とも、「誰も見ていないし、何も聞いていない」と証言。持ち場を離れたこともないと言う。
- 宝物庫の内部: 王冠が置かれていた展示ケースは、厳重なガラス製で、こちらも傷一つない。ケースのロック機構も正常に作動しており、開けられた形跡はない。
- 監視カメラ: 宝物庫には監視カメラが設置されており、24時間録画されている。しかし、録画映像には、王冠が盗まれた時間帯に、誰かが侵入した形跡は一切ない。映像には、警備員が立っている姿と、静止した展示ケースが映っているだけ。
- 窓: 宝物庫には窓はない。換気口はあるが、人が通れるほどの大きさではない。
- その他: 宝物庫の中には、王冠以外に何も盗まれたものはない。足跡や指紋など、不審な痕跡も見当たらない。
【容疑者】
現在、容疑者として浮上しているのは、以下の3名。
- アーサー: 国王の弟。王位継承権を巡って、国王と対立しているという噂がある。
- ベアトリス: 王室に仕えるメイド。宝物庫の清掃を担当しており、内部の構造に詳しい。
- セドリック: 王宮に長年勤める庭師。最近、多額の借金を抱えているらしい。
【手がかり】
あなたは、現場を注意深く調べ、以下の点に気づいた。
- 展示ケースの中に、わずかに水滴が付着している。
- 監視カメラの映像には、宝物庫の気温が表示されている。盗まれた時間帯の気温は、急激に上昇していた。
【依頼】
王冠は一体どのようにして盗まれたのか?犯人は誰なのか?論理的に推理し、事件の真相を解き明かしてください。
解答
王冠の盗難トリック
王冠は、氷でできた偽物の王冠とすり替えられた。
トリックの実行方法
- 犯人は、本物の王冠と全く同じ形の氷の王冠を事前に用意する。
- 犯人は、宝物庫に何らかの方法で侵入し、本物の王冠と氷の王冠をすり替える。
- 犯人は、宝物庫の温度を急激に上昇させる。(暖房器具を使う、または室温設定を上げるなど)
- 氷の王冠は徐々に溶け始め、水滴が展示ケース内に付着する。
- 氷の王冠が完全に溶けて無くなると、王冠が消えたように見える。
犯人
犯人は、ベアトリスである可能性が最も高い。
理由
- 内部構造に詳しい: ベアトリスは宝物庫の清掃担当であるため、内部構造や監視カメラの死角などを熟知していると考えられる。
- 温度管理: 宝物庫の温度を操作するには、内部に立ち入る必要がある。メイドであれば、清掃を理由に堂々と宝物庫に立ち入ることができる。
- 水滴: 氷の王冠が溶けた水滴は、ベアトリスの犯行を裏付ける間接的な証拠となる。
アーサーとセドリックの可能性
- アーサー: 王位継承権争いは動機としては十分だが、宝物庫への侵入方法が不明。
- セドリック: 借金は動機となるが、王冠を換金するルートや、宝物庫の内部事情に精通しているとは考えにくい。
結論
ベアトリスは、清掃の際に氷の王冠を持ち込み、本物とすり替えた。その後、室温を上げて氷の王冠を溶かし、証拠隠滅を図った。
補足
- 監視カメラは静止した王冠を映しているため、氷の王冠とのすり替えに気づくことは難しい。
- 扉やケースのロックが解除された形跡がないのは、そもそもロックを解除する必要がなかったため。
この推理で、国王もきっと納得してくれるはずだ。