2025-07-21 18:17 の謎
謎解き問題:消えた王冠と秘密の晩餐会
物語
古都アリアナの王宮では、年に一度の晩餐会が開かれていた。各国の王族や貴族が集まり、豪華な料理と音楽、そしてアリアナ王室に代々伝わる「暁の王冠」の美しさを楽しむのが恒例だった。しかし、今年は異変が起きた。晩餐会の最中に、厳重に保管されていたはずの「暁の王冠」が忽然と姿を消してしまったのだ!
晩餐会に参加していたのは以下の5人。
- エルド王子: 隣国の若き王子。アリアナ王女との婚約が噂されている。
- ベアトリス侯爵夫人: アリアナ王室と親交の深い名門貴族の夫人。宝石に目がないことで有名。
- セバスチャン卿: アリアナ王室の顧問弁護士。冷静沈着で知られる。
- マリアンヌ伯爵令嬢: 若く美しい伯爵令嬢。社交界の花形として知られる。
- ジャン=ポール: 有名な盗賊。変装が得意で、過去にも王室の宝を狙ったことがあるという噂がある。
国王は名探偵であるあなたに事件の解決を依頼した。手がかりは以下の証言と状況だけだ。
- 証言1(エルド王子): 「晩餐の間、私はずっとマリアンヌ伯爵令嬢と話していました。王冠のことなど考えている暇はありませんでしたよ。」
- 証言2(ベアトリス侯爵夫人): 「あら、王冠が盗まれたの?私はセバスチャン卿と庭園を散歩していましたわ。素敵なバラがたくさん咲いていました。」
- 証言3(セバスチャン卿): 「ベアトリス侯爵夫人と庭園にいたのは事実です。しかし、私はマリアンヌ伯爵令嬢が何度も会場を出入りするのを見ました。」
- 証言4(マリアンヌ伯爵令嬢): 「私はエルド王子と話したり、少しだけ庭の様子を見に行っただけです。セバスチャン卿が私を監視していたなんて、気持ち悪いわ。」
- 証言5(ジャン=ポール): 「私はただの招待客です。料理を楽しみ、音楽を聴いていただけで、盗みなどしていません。」
さらに、以下の事実が判明している。
- 晩餐会は午後8時に始まり、王冠が盗まれたことに気づいたのは午後10時だった。
- 庭園は晩餐の間からしか出入りできない。
- 犯人は必ず一人である。
- 証言の中に一つだけ嘘がある。
問題
論理的に推理して、王冠を盗んだ犯人を突き止めよ。
解答
まず、証言を整理し、矛盾点を探します。
- エルド王子とマリアンヌ伯爵令嬢は、互いに一緒にいたと証言しているが、セバスチャン卿はマリアンヌ伯爵令嬢が何度も会場を出入りするのを目撃したと証言している。
- ベアトリス侯爵夫人はセバスチャン卿と庭園にいたと証言し、セバスチャン卿もそれを認めている。
この中で、エルド王子とマリアンヌ伯爵令嬢の証言、そしてセバスチャン卿の証言が矛盾している。つまり、この3人のうち誰かが嘘をついていることになる。
しかし、もしエルド王子が嘘をついているとすると、マリアンヌ伯爵令嬢も嘘をついていることになり、嘘が一つという条件に反する。同様に、マリアンヌ伯爵令嬢が嘘をついているとすると、エルド王子も嘘をついていることになり条件に反する。
したがって、嘘をついているのはセバスチャン卿である。セバスチャン卿が嘘をついているということは、彼はベアトリス侯爵夫人と庭園にはいなかったことになる。そして、ベアトリス侯爵夫人の証言は真実であるため、彼女が庭園にいたことは確実である。
セバスチャン卿は庭園にいなかったため、晩餐の間で王冠を盗む機会があったと考えられる。また、彼は冷静沈着で、弁護士という立場を利用して疑われないように行動できる。
よって、犯人はセバスチャン卿である。