2025-07-20 08:15 の謎
毎日謎解き:消えた王冠の謎
物語
あなたは、名探偵シャーロック・ホームズの助手として、ロンドンのベーカー街221Bに住んでいます。ある日、スコットランドヤードのレストレード警部が、深刻な面持ちで訪ねてきました。
「ホームズさん、大変な事件です! 王室の至宝である『太陽王の王冠』が、バッキンガム宮殿から盗まれたのです!」
レストレード警部の話によると、王冠は厳重な警備が敷かれた宝物庫に保管されており、盗まれたのは昨夜のこと。しかし、宝物庫には侵入者の痕跡が一切なく、警備員も誰も不審な人物を見ていないというのです。
「まるで、王冠が魔法のように消えてしまったかのようです…」
ホームズはいつものようにパイプをくゆらせ、静かに言いました。「レストレード警部、心配はいりません。必ずや、この謎を解き明かしてみせましょう。」
手がかり
あなたはホームズと共に、バッキンガム宮殿の宝物庫へ向かいました。現場を詳しく調べた結果、以下の事実が判明しました。
- 宝物庫の扉は、内側からしか開けられない特殊な鍵でロックされていた。その鍵は、国王陛下が常に身につけている。
- 宝物庫には、窓が一つある。しかし、窓は鉄格子で厳重に守られており、人が通れる隙間はない。
- 宝物庫の中には、王冠が置かれていたガラスケース、警備員が座るための椅子、そして、小さな通気口がある。
- 昨夜、宝物庫の警備を担当していたのは、ベテラン警備員のジョンと、新米警備員のメアリーの二人。
- ジョンは夜勤に備えて、いつも午後9時にミルクを飲む習慣がある。
- メアリーは、アレルギー持ちで、特定の香料に敏感に反応する。その香料は、古い書物に使われていることが多い。
問題
以上の手がかりをもとに、あなたはどのようにして「太陽王の王冠」が盗まれたのか、犯人は誰なのか、そのトリックを推理してください。
ヒント
- 「内側からしか開けられない扉」という点に着目しましょう。
- 警備員の証言や習慣、アレルギーも重要な情報です。
- 王冠が「消えた」という表現にも注目しましょう。
- 通気口の役割を考えてみましょう。
- 王冠は盗まれたのではなく、他の場所に移動しただけかもしれません。
解答
犯人とトリック
犯人は、ベテラン警備員のジョンです。
トリック
- ジョンは午後9時にミルクを飲む際に、睡眠薬を混ぜてメアリーに飲ませました。メアリーはアレルギー体質のため、少量の睡眠薬でも効果が出やすいと考えられます。
- メアリーが眠り込んだ後、ジョンは王冠を宝物庫内の通気口に通るサイズの箱に入れました。
- 通気口は、外部に繋がっており、ジョンは事前に外部に協力者を配置していました。その協力者が、通気口から箱を受け取りました。
- 王冠がなくなったガラスケースに気付いた人が騒ぎ出したとしても、メアリーが眠っているため、ジョンが単独で警備していたことになり、ジョンへの疑いは薄れます。
- 翌朝、ジョンは王冠の盗難事件を報告しました。
- ジョンは、王冠を盗んだのではなく、一時的に移動させただけなので、宝物庫の鍵は必要ありませんでした。
解説
このトリックのポイントは、以下の点です。
- 内部犯行: 外部からの侵入が不可能であるため、内部の人間が関与していることは明らかです。
- 睡眠薬: メアリーを眠らせることで、アリバイ工作を容易にしています。
- 通気口: 通気口を利用することで、王冠を外部に運び出すことが可能です。
- 協力者: 外部に協力者を配置することで、王冠を安全に運び出すことができます。
- 盗難ではない: 王冠を盗んだのではなく、一時的に移動させただけなので、国王しか持っていない鍵は不要です。
この解答は、全ての手がかりと矛盾せず、論理的に筋が通っています。