2025-07-16 14:11 の謎
毎日楽しめる謎解き:消えた王冠
物語
ここは、古都アリアンロッド。美しい街並みと、人々が大切に守ってきた歴史を持つ国です。
アリアンロッド城では、明日の建国記念日の式典に向けて準備が進められていました。ところが、その日の夕方、大変な事件が起こります。
代々王家に受け継がれてきた、アリアンロッドの象徴とも言える「太陽の王冠」が、厳重に警備された宝物庫から消えてしまったのです。
王室騎士団長のレオナルドは、ただちに捜査を開始しました。宝物庫に出入りできたのは、以下の4人だけです。
- エミリア: 王女。明日の式典で王冠を被る予定だった。少しわがままで、退屈な日々を送っている。
- セバスチャン: 執事長。王家に長年仕えており、忠誠心は誰よりも厚い。几帳面で、いつも冷静沈着。
- オリバー: 庭師。花の手入れだけでなく、城の警備システムにも詳しい。口数が少なく、謎めいた雰囲気を持つ。
- ルナ: 新米の侍女。働き者だが、少しドジなところがある。お菓子作りが得意で、よくキッチンに出入りしている。
レオナルドは4人に事情聴取を行いました。
- エミリア王女: 「私はただ、明日つける王冠を見に行っただけよ。鍵はセバスチャンが持っていたわ。王冠を見た後、すぐに自分の部屋に戻ったわ。」
- セバスチャン執事長: 「王女様が王冠を見たいとおっしゃったので、鍵を開けてお見せしました。その後、すぐに鍵を閉めて、自分の仕事に戻りました。王冠が盗まれたなんて、信じられません。」
- オリバー庭師: 「私は庭の手入れをしていました。夕方には、バラの手入れが終わって、道具を片付けて帰りました。宝物庫には近づいていません。」
- ルナ侍女: 「私は、お菓子作りの材料を買い出しに行っていました。夕方遅くに城に戻ってきたんです。宝物庫のことは何も知りません。」
しかし、レオナルドは4人の証言の中に、矛盾があることに気が付きました。そして、ある証拠から、犯人を特定することができたのです。
問題
- 4人の証言の中で、矛盾している部分はどこでしょうか?
- 犯人は誰で、どのようにして王冠を盗んだと考えられるでしょうか?
- レオナルドは、どのような証拠から犯人を特定したのでしょうか?(具体的に説明してください。)
ヒント
- 証言だけでなく、それぞれの人物の性格や立場も考慮してみましょう。
- 庭師のオリバーが「城の警備システムにも詳しい」という点に注目してみましょう。
- お菓子作りが得意なルナが、お菓子を作るために「買い出し」に行く必要があるのか?という点に注目してみましょう。
解答
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矛盾点: ルナ侍女の証言です。ルナは「お菓子作りの材料を買い出しに行った」と言っていますが、城には厨房があり、通常、侍女が個人的に材料を買いに行く必要はありません。特に、建国記念日のような重要な式典を控えている時期であれば、必要な材料は事前に手配されているはずです。
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犯人と犯行: 犯人はルナ侍女です。彼女は、買い出しに行く必要がないにも関わらず「買い出し」に行ったと嘘をつき、その間に宝物庫に侵入して王冠を盗んだと考えられます。彼女がお菓子作りが得意ということは、毒物や麻酔薬などの知識を持っている可能性も示唆しており、もし警備員に怪しまれたとしても、お菓子を渡すなどして油断させることができたかもしれません。
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レオナルドが犯人を特定した証拠:
- ルナの証言の不自然さ: 上述の通り、「買い出し」という行動が不自然です。
- お菓子作りの腕: 彼女がお菓子作りが得意であるという情報は、宝物庫に侵入する際、警備を突破するために利用できる可能性があることを示唆しています。例えば、眠り薬を混ぜたお菓子を警備員に渡し、眠らせて侵入することも可能です。
- (追加の証拠:物語には書かれていませんが、例えば)ルナの部屋から、宝物庫の鍵の型を取った粘土や、王冠の一部(宝石など)が見つかった場合、彼女が犯人である可能性は非常に高くなります。
- (あるいは、ルナが以前から王女の王冠に憧れていたという噂が広まっていた、など、動機を示唆する情報も有効です。)