2025-07-12 01:00 の謎
毎日楽しめる謎解き:消えた絵画の謎
ある静かな美術館で、事件が起きました。
館長室に飾られていた、有名な画家の風景画「湖畔の静寂」が、忽然と姿を消してしまったのです。
警察の捜査の結果、事件当日の美術館には、以下の4人の人物が出入りしていたことが判明しました。
- 赤木 麗子(あかぎ れいこ): 美術評論家。辛口な批評で知られ、最近「湖畔の静寂」を酷評したばかり。
- 黒川 一郎(くろかわ いちろう): 画家の熱狂的なファン。過去にも画家の作品を盗もうとした前科がある。
- 白石 美咲(しらいし みさき): 美術館の清掃員。毎日決まった時間に館内を清掃している。
- 緑川 健太(みどりかわ けんた): 近所の大学生。美術館のアルバイトとして、警備を担当している。
警察は4人から事情聴取を行いましたが、全員が犯行を否定しています。しかし、それぞれの証言には、いくつかの矛盾点がありました。
それぞれの証言:
- 赤木 麗子: 「午前中に美術館を訪れ、『湖畔の静寂』をもう一度見て、やはり酷い絵だと確信しました。その後はすぐに帰宅しました。」
- 黒川 一郎: 「午前中は家でずっと絵を描いていました。午後になってから美術館に行き、他の絵を鑑賞して帰りました。」
- 白石 美咲: 「私は毎日、午前10時から12時まで館内を清掃しています。事件当日はいつも通り、きちんと仕事をしました。」
- 緑川 健太: 「私は午後1時から5時まで警備を担当していました。怪しい人物は見かけませんでした。」
さらに、以下の情報が分かっています。
- 「湖畔の静寂」が消えたのは、午前11時から午後3時の間である。
- 美術館の出入り口は一つしかなく、警備員が常に監視している。
- 絵画は非常に大きく、一人で持ち出すのは困難である。
- 美術館の監視カメラは、午前11時から1時間だけ故障していた。
さて、絵画を盗んだ犯人は誰でしょうか?
ヒント 時間軸を整理して、それぞれの証言の矛盾点を見つけ出しましょう。
解答
犯人は黒川一郎と白石美咲の共犯です。
理由:
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時間帯の絞り込み: 絵画が消えたのは午前11時から午後3時。白石美咲は午前10時から12時まで清掃しているので、この時間帯に関与している可能性があります。緑川健太は午後1時から5時まで警備なので、午後3時までに関わった可能性はあります。赤木麗子は午前中に美術館を訪れているので関与している可能性はあります。黒川一郎は午後から美術館に行ったと証言していますが、これは嘘である可能性があります。
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アリバイの矛盾: 黒川一郎は「午後から美術館に行った」と証言していますが、絵画が消えた時間帯を考えると、午前中に美術館に来ていた可能性があります。白石美咲は「午前10時から12時まで清掃していた」と証言しており、この時間帯に絵画を盗むことが可能でした。
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物理的な実行可能性: 絵画は大きく、一人で持ち出すのは困難です。しかし、清掃員である白石美咲が、清掃用具に隠して運び出す手伝いをすれば、黒川一郎でも持ち出すことが可能になります。
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動機: 黒川一郎には、過去に画家の作品を盗もうとした前科があり、動機があります。
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監視カメラの故障: 監視カメラが午前11時から1時間だけ故障していたことは、犯行に利用できる時間を与えたことを意味します。
共犯である理由:
黒川一郎が単独で絵画を持ち出すには、大きすぎるため不自然。白石美咲が午前中の清掃時間中に、絵画を運び出しやすいように隠すか、運搬を手伝ったと考えるのが自然です。監視カメラの故障時間帯に行動を起こせるのは、その時間帯に美術館にいる人物に限られます。
結論:
黒川一郎が午前中に美術館を訪れ、白石美咲と共謀して絵画を盗み出したと考えられます。白石美咲は清掃員として、黒川一郎は絵画愛好家として、互いに怪しまれることなく犯行を実行することができたと考えられます。