2025-07-02 14:11 の謎
謎解き問題:消えた王冠の行方
物語:
古の王国、エルドラド。その王家に代々伝わる「太陽の王冠」は、国の象徴であり、希望の光だった。しかし、ある満月の夜、王冠は厳重に警備された王宮の宝物庫から忽然と姿を消してしまった。
王は、王国最高の探偵であるあなたに、王冠の捜索を依頼した。
手がかり:
- 盗まれた夜の状況: その夜、王宮には王、王妃、王子、王女、そして5人の使用人がいた。
- アリバイ:
- 王:その夜は書斎で執筆をしていたと証言。しかし、書斎の扉は内側から鍵がかけられていた。
- 王妃:その夜は自室で刺繍をしていたと証言。使用人の一人が王妃の部屋に出入りしていたのを目撃されている。
- 王子:その夜は庭で星を見ていたと証言。しかし、庭には誰の足跡も残っていなかった。
- 王女:その夜は音楽室でピアノを弾いていたと証言。しかし、誰も王女の演奏を聴いていない。
- 使用人A:その夜は台所で夕食の片付けをしていたと証言。他の使用人たちが証言を裏付けている。
- 使用人B:その夜は王妃の部屋に用事があり、何度か出入りしていたと証言。
- 使用人C:その夜はずっと自室で寝ていたと証言。しかし、寝室の扉は開けっ放しだった。
- 使用人D:その夜は宝物庫の警備をしていたと証言。しかし、王冠が消えた時間帯は、急な腹痛でトイレに駆け込んでいたという。
- 使用人E:その夜は使用人Aと共に台所で片付けをしていたと証言。
- 宝物庫: 宝物庫の扉は施錠されていたが、窓は少し開いていた。窓の外には、普段は使用人が使っている梯子が立てかけられていた。
- その他: 王宮には秘密の抜け道が存在する。しかし、その抜け道を知っているのは王と、先代の王だけである。
問題:
太陽の王冠を盗んだのは誰か?そして、どのようにして盗んだのか?
ヒント:
- アリバイをよく吟味すること。
- 不自然な点を見つけること。
- 証言と状況証拠を照らし合わせること。
解答
犯人:王子
トリック:
- 王子の嘘: 王子は庭で星を見ていたと証言しているが、庭に足跡がなかったことから、嘘をついていることがわかる。
- 梯子の利用: 王子は庭に面した宝物庫の窓から侵入するために、使用人の梯子を使った。
- 抜け道との関連性: 王子は王しか知らない抜け道を知っていた可能性がある。王から話を聞いていた、あるいは密かに抜け道を探し当てたと考えられる。
- 犯行時間: 使用人Dが腹痛でトイレに駆け込んでいる間に、王子は宝物庫に侵入し、王冠を盗んだ。
- 王冠の隠し場所: 盗んだ王冠は抜け道を通って王宮の外に運び出されたか、あるいはまだ王宮内のどこかに隠されていると考えられる。
論理的根拠:
- 王子以外のアリバイは、状況証拠によってある程度裏付けられている(王妃と使用人B、使用人AとE)。
- 王は書斎に閉じこもっていたため、物理的に王冠を盗むことは不可能。また、王が自作自演で盗難事件を起こす動機が見当たらない。
- 王女のピアノの件は、犯行とは直接関係がないミスリード。
- 使用人Cはアリバイがないものの、王冠を盗む動機が薄く、また宝物庫の窓の外に梯子を設置する手段を持っていない。
- 上記の消去法と、庭に足跡がないという証拠から、王子が最も怪しい。王子が抜け道の存在を知っていた場合、犯行は容易になる。
補足:
この謎解きでは、王子の嘘、抜け道の存在、使用人Dの不在という3つの要素が組み合わさることで、王子の犯行が浮かび上がってくる。論理的に矛盾はなく、小学生高学年から大人まで、じっくりと考えれば納得できる解答となっている。