2025-07-02 07:12 の謎
毎日謎解き:消えた王冠の行方
物語
古の王国、エルドリア。その象徴である「太陽の王冠」が、厳重に警備された王宮の宝物庫から忽然と姿を消してしまった。王は、王国一の名探偵であるあなたに、王冠の捜索を依頼した。
宝物庫には、王、王妃、王子、王女、そして宝物庫の警備隊長のみが出入りを許可されている。事件当日、彼らはそれぞれ以下のように証言した。
- 王: 「私は朝から会議に出ており、宝物庫には一度も近づいていない。」
- 王妃: 「私は庭でバラの手入れをしていた。宝物庫には行っていないわ。」
- 王子: 「私は剣の稽古に夢中で、宝物庫のことなど気にも留めていなかった。」
- 王女: 「私は刺繍をしていました。宝物庫には誰も近づいていないはずです。」
- 警備隊長: 「私は一日中、宝物庫の前で警備をしていた。誰も侵入者は見ていない。」
しかし、探偵であるあなたは、彼らの証言の中に矛盾があることに気づいた。さらに調査を進めると、以下の事実が判明した。
- 犯人は必ず宝物庫に入っている。
- 王、王妃、王子、王女のうち、少なくとも一人は嘘をついている。
- 警備隊長は嘘をついていない。
- 宝物庫には、特殊な魔法がかけられており、王族以外の者が触れると警報が鳴る。しかし、警報は鳴らなかった。
問題
上記の証言と事実から、太陽の王冠を盗んだのは誰か?
解答
まず、事実3より警備隊長は嘘をついていないので、彼の証言は正しい。つまり、誰も侵入者は見ていない。
次に、事実4より、王族以外の者が王冠に触れると警報が鳴るはずだが、警報は鳴らなかった。よって、犯人は王族の中にいる。
ここで、王の証言「私は朝から会議に出ており、宝物庫には一度も近づいていない」が真実だと仮定する。すると、王女の証言「私は刺繍をしていました。宝物庫には誰も近づいていないはずです」も真実となる。なぜなら、王女は宝物庫に行っていないので、王が宝物庫に行っていないという王の証言が真実ならば、王女の証言も真実となり得るからだ。
しかし、事実2より、王、王妃、王子、王女のうち、少なくとも一人は嘘をついている必要がある。王と王女の証言が同時に真実である場合、嘘をついているのは王妃か王子となる。
しかし、もし王妃が嘘をついている場合、王妃は宝物庫に入ったことになり、犯人は王妃となる。同様に、もし王子が嘘をついている場合、王子は宝物庫に入ったことになり、犯人は王子となる。
ここで、王が嘘をついている場合を仮定する。すると、王は宝物庫に行ったことになり、犯人は王となる。
したがって、犯人は王、王妃、王子のいずれかとなる。
しかし、王女の証言が真実である場合、王女は宝物庫に行っていないので、王女が犯人になることはない。
以上のことから、王、王妃、王子の証言を個別に検証する必要がある。
もし王妃が嘘をついている場合、王妃は宝物庫に入ったことになり、犯人は王妃となる。
もし王子が嘘をついている場合、王子は宝物庫に入ったことになり、犯人は王子となる。
王妃と王子の両方が嘘をついている可能性もある。この場合、王妃と王子は共謀して王冠を盗んだことになる。
しかし、問題文には「誰が盗んだか」とあるので、単独犯を想定する必要がある。
したがって、王妃と王子が共謀して王冠を盗んだ可能性は低い。
以上のことから、犯人は王、王妃、王子のいずれかである。
しかし、王、王妃、王子の誰が嘘をついているかを特定する情報はない。
したがって、犯人を特定することはできない。
しかし、
もう一度、すべての証言と事実を見直してみよう。
王女の証言:「私は刺繍をしていました。宝物庫には誰も近づいていないはずです。」
この証言には、宝物庫に「誰も近づいていないはず」という不確実な表現が含まれている。これは、王女が宝物庫の状況を正確に把握していないことを意味する。
もし王女が本当に刺繍に集中しており、宝物庫の状況を把握していなかった場合、彼女の証言は嘘ではない可能性がある。
この場合、王女は嘘をついていないので、王、王妃、王子のうち、少なくとも一人が嘘をついているという事実に反することになる。
したがって、王女は嘘をついている。
王女が嘘をついているということは、王女は宝物庫の状況を把握しているということになる。
そして、王女は「宝物庫には誰も近づいていないはずです」と言っているので、王女自身が宝物庫に近づいたことを隠している可能性がある。
したがって、太陽の王冠を盗んだのは王女である。