2025-07-01 10:13 の謎
毎日謎解き:消えた王冠と3つの証言
物語
古の王国、エルデンブルグ。長きに渡り平和を保ってきたこの国で、ある朝、王家の象徴である「太陽の王冠」が王宮の宝物庫から忽然と姿を消しました。
王は、王国最強の探偵であるあなたに事件の解決を依頼します。宝物庫に立ち入ることができたのは、以下の3人の人物だけでした。
- 忠実な家臣、バルド:王に長年仕え、その忠誠心は誰もが認めるところ。
- 腕利きの商人、エマ:王国に富をもたらす商人。最近、王家との間で取引があった。
- 謎めいた占い師、シビラ:未来を見通す力を持つという占い師。王に助言を求められていた。
3人はそれぞれ、以下のように証言しました。
- バルド:「私は王冠には触れていません。エマが何か企んでいるように見えました。」
- エマ:「私は王冠を盗んでいません。シビラが怪しい予言をしていたのを聞きました。」
- シビラ:「私は王冠を盗んでいません。バルドは私を陥れようとしているだけです。」
しかし、王国には奇妙な掟がありました。
- 掟: 犯人は必ず嘘をつき、犯人以外の者は真実を語る。
太陽の王冠を盗んだのは誰でしょうか?そして、どのようにして犯人を特定しましたか?
解答
犯人はエマです。以下に、論理的な推理過程を示します。
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仮説:バルドが犯人である場合
- バルドの証言は嘘になるため、「私は王冠には触れていません。エマが何か企んでいるように見えました」は偽り。
- エマの証言は真実になるため、「私は王冠を盗んでいません。シビラが怪しい予言をしていたのを聞きました。」は真実。
- シビラの証言は真実になるため、「私は王冠を盗んでいません。バルドは私を陥れようとしているだけです。」は真実。
- この場合、シビラの証言が真実ならば、バルドはシビラを陥れようとしていることになり、バルドの証言「エマが何か企んでいるように見えました。」も真実となる必要があり、矛盾が生じるため、バルドは犯人ではない。
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仮説:エマが犯人である場合
- エマの証言は嘘になるため、「私は王冠を盗んでいません。シビラが怪しい予言をしていたのを聞きました。」は偽り。
- バルドの証言は真実になるため、「私は王冠には触れていません。エマが何か企んでいるように見えました。」は真実。
- シビラの証言は真実になるため、「私は王冠を盗んでいません。バルドは私を陥れようとしているだけです。」は真実。
- この場合、全ての証言が掟と矛盾しないため、エマが犯人である可能性が高い。
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仮説:シビラが犯人である場合
- シビラの証言は嘘になるため、「私は王冠を盗んでいません。バルドは私を陥れようとしているだけです。」は偽り。
- バルドの証言は真実になるため、「私は王冠には触れていません。エマが何か企んでいるように見えました。」は真実。
- エマの証言は真実になるため、「私は王冠を盗んでいません。シビラが怪しい予言をしていたのを聞きました。」は真実。
- この場合、シビラの証言が偽りならば、「バルドは私を陥れようとしているだけです。」が偽りである必要があり、バルドの証言も真実である必要があるため、バルドはシビラを陥れようとしていないことになり、矛盾が生じるため、シビラは犯人ではない。
結論: 上記の検証により、エマが犯人である場合のみ、全ての証言が「犯人は嘘をつき、犯人以外の者は真実を語る」という掟と矛盾しないことが分かりました。したがって、太陽の王冠を盗んだのはエマです。