2025-06-28 08:14 の謎
毎日謎解き:消えた王冠と秘密の晩餐会
【物語】
古都ローレンシアの王宮では、年に一度の晩餐会が開かれていた。各国からの賓客が集まり、華やかな音楽と美食が夜を彩る。しかし、晩餐会の最中に事件が起こった。王室の象徴である「太陽の王冠」が、厳重に保管されていたはずの宝物庫から消えてしまったのだ。
警備隊長は直ちに捜査を開始。晩餐会に出席していた5人の重要人物に容疑がかけられた。彼らはそれぞれ、王国の命運を左右する立場にあり、王冠を盗む動機を持っている。
【容疑者】
- アストリッド:王女。聡明で美しく、国民からの信頼も厚いが、王位継承権を巡って王と対立しているという噂も。
- バルド:王国軍総司令官。武勇に優れ、国を守ることに忠実だが、近年、王の政治手腕に不満を抱いている。
- カミラ:隣国の外交官。交渉術に長け、常に冷静沈着だが、自国との関係を有利に進めるためなら手段を選ばないという噂も。
- エドガー:王室専属の学者。博識で歴史に詳しいが、研究のためならどんな危険も冒す変わり者。
- フローラ:晩餐会の料理長。腕利きの料理人だが、王室の財政難から食材の質が落ちていることに不満を感じている。
【手がかり】
- 証言1(警備兵):「晩餐会の開始直前、アストリッド王女が宝物庫の近くを通るのを見ました。しかし、すぐに晩餐会場へ向かわれました。」
- 証言2(侍女):「バルド総司令官は、晩餐会の途中で一度だけ席を立たれました。理由はわかりません。」
- 証言3(給仕):「カミラ外交官は、ワイングラスを何度もおかわりしていました。少し酔っていたかもしれません。」
- 証言4(学者助手):「エドガー先生は、晩餐会の後、急いで書斎に戻られました。何か研究資料を探していたようです。」
- 証言5(厨房スタッフ):「フローラ料理長は、晩餐会の準備で一日中厨房にいました。ほとんど休憩も取っていなかったようです。」
- 追加情報:宝物庫の扉は施錠されたままで、ピッキングの跡は見当たらない。しかし、内部の監視カメラは、晩餐会の開始直前に一時的に停止していた。監視カメラの故障は過去にも何度か発生している。
【謎】
上記の証言と情報を元に、太陽の王冠を盗んだ犯人を特定してください。犯行の動機も考察すること。
解答
犯人:エドガー(王室専属の学者)
推理:
- 宝物庫の扉が施錠されたままであることから、扉を物理的に開けた可能性は低い。つまり、内部に詳しい人物か、内部に侵入する別の方法を知っている人物が犯人である可能性が高い。
- 監視カメラが一時的に停止していたのは、計画的な犯行である可能性を示唆する。過去に故障があったとしても、王冠が盗まれたタイミングで停止しているのは偶然とは考えにくい。
- アストリッド王女は、警備兵に目撃されているが、すぐに晩餐会場へ向かったと証言されているため、犯行時間のアリバイがある。
- バルド総司令官は、席を立ったものの、具体的な行動が不明であり、監視カメラを操作できる立場ではない。
- カミラ外交官は、酔っていた可能性があるため、緻密な計画を立てて実行するのは難しい。
- フローラ料理長は、一日中厨房にいたという証言があり、アリバイがある。
- エドガー学者は、監視カメラの故障について知識を持っている可能性があり、晩餐会の後に急いで書斎に戻ったという行動も不審である。王室の歴史に詳しいことから、宝物庫の構造や監視システムの弱点を知っていた可能性が高い。また、研究のためなら危険を冒すという性格も、犯行の動機を裏付ける。
動機:
エドガー学者は、王冠に秘められた歴史的価値や、古代の知識に興味があったと考えられる。王冠を研究することで、歴史の謎を解き明かしたいという強い欲求があったため、盗むという手段に出たと考えられる。晩餐会を機会に監視カメラを停止させ、王冠を盗み、書斎で研究を始めたのだろう。