2025-06-25 00:58 の謎
毎日楽しめる謎解き:消えた王冠の謎
物語:
あなたは名探偵だ。ある日、依頼人であるエルドリア王国のエドワード王子が、深刻な面持ちであなたの事務所を訪れた。
「大変なんです!明日の戴冠式で使うはずの王冠が、今朝になって忽然と消えてしまったんです!」
エドワード王子によれば、王冠は厳重な警備の施された王宮の宝物庫に保管されていた。宝物庫に入れるのは、王子、宰相、そして宝物庫の鍵を管理する老執事の3人だけだという。
あなたは早速、王宮に赴き、現場検証を開始した。
手がかり:
- 宝物庫の扉は二重ロックになっており、どちらの鍵も壊された形跡はない。
- 宝物庫の中は荒らされた様子はなく、王冠が置かれていた台座だけが空っぽになっていた。
- 王子は「今朝、王冠を確認しに行ったところ、無くなっていた」と証言。
- 宰相は「昨日の夕方、王冠の状態を最終確認した。その時は確かにあった」と証言。
- 老執事は「私は鍵を厳重に保管しており、昨夜も今朝も誰にも渡していない」と証言。
- 宝物庫には監視カメラが設置されているが、昨夜から今朝にかけて故障しており、映像は記録されていない。
- 宝物庫の窓は小さく、人が通れる大きさではない。
- 宝物庫に通じる秘密の抜け道は存在しないことが確認されている。
- 王冠は非常に重く、大人でも一人で持ち上げるのは難しい。
- 王宮の庭に、小さな王冠の破片が落ちていたとの報告があった。
問題:
上記の状況証拠から、王冠を盗んだ犯人と、その犯行の手口を推理してください。
解答
犯人: 宰相
犯行の手口:
- 宰相は昨日の夕方に王冠を最終確認した際、王冠を細工し、分解できるようにした。
- 夜中に、宰相は自身の鍵を使って宝物庫に侵入し、分解した王冠を運び出した。重い王冠も、分解すれば一人でも運べる。
- 王冠を持ち出した後、宰相は庭に小さな王冠の破片を意図的に落とした。
- 今朝、王子が王冠がないことに気づき、事件が発覚。宰相はアリバイ工作のため、「昨日の夕方に確認した」と証言。
推理の根拠:
- 王子と老執事は、事件の状況から犯人である可能性が低い。王子は盗む理由がなく、老執事は鍵を誰にも渡していないと証言しており、侵入の手口がない。
- 宰相は、最終確認という名目で王冠に触れる機会があったため、細工が可能だった。
- 王冠の破片が庭にあったことは、犯人が王冠を運び出す際に、何らかの拍子に破片が落ちた可能性を示唆する。
- 宰相が「昨日の夕方に確認した」という証言は、もし彼が犯人でないなら、わざわざ言う必要のない情報であり、むしろ不自然である。
- 王冠を盗み出すには、鍵が必要であり、3人の中で鍵を持っているのは王子、宰相、老執事だけ。王子と老執事が犯人でない場合、宰相が鍵を使って侵入したと考えるのが最も論理的である。
- 犯人が宝物庫の鍵を持っている必要があるため、外部の人間が侵入するのは不可能。
- 監視カメラの故障も、宰相が犯行を行う上で好都合だった。
補足:
- 動機は、宰相が戴冠式を妨害することで、混乱に乗じて何かを企んでいる可能性などが考えられる。
- 王冠の破片の存在から、犯人が慎重な人物でないことも推測できる。
- 王冠を分解するという発想は、通常考えにくいが、状況証拠から宰相の犯行と結論づけるのが最も妥当である。