2025-06-12 13:26 の謎
今日の謎解き:消えた名画と五つの証言
物語
あなたは腕利きの探偵。ある日、資産家であるミスター・ブラウンから緊急の依頼が舞い込んだ。彼の自慢のコレクションである名画「星夜のワルツ」が、書斎から忽然と消えてしまったというのだ。
書斎には、ブラウン氏、使用人のスミス、庭師のジョン、料理人のメアリー、そして訪問者のグリーン氏の五人がいた。あなたは彼らから事情を聞き、証言を得た。
証言
- ブラウン氏: 「夕食後、書斎で葉巻を吸っていた。少し疲れたので、21時頃に休憩のため自室に戻った。22時過ぎに書斎に戻ると、絵が無くなっていたんだ!」
- スミス: 「私は20時から21時まで、ブラウン様にお茶をお出ししていました。その後、食器を片付けておりました。」
- ジョン: 「私は17時から庭の手入れをしていました。21時頃には道具を片付け、自室に戻りました。その後は一度も外に出ていません。」
- メアリー: 「私は夕食の準備と後片付けをしていました。21時半にはキッチンを終え、自室で休憩していました。」
- グリーン氏: 「私は19時からブラウン氏と書斎で話しをしていました。21時半に辞去しました。」
手がかり
- 書斎の窓は全て内側から鍵がかかっていた。
- 書斎のドアは、事件発覚時も施錠されていたが、鍵はブラウン氏が所持していた。
- 絵画を持ち出すには、ある程度の力が必要である。
- グリーン氏は、過去に美術品窃盗の前科がある。
問題
上記の証言と手がかりから、犯人を特定してください。また、犯行に使われたトリックを説明してください。
解答
犯人: グリーン氏
トリック:
- アリバイの偽装: グリーン氏は21時半に辞去したと証言していますが、これは嘘です。
- 機会の利用: ブラウン氏が21時頃に休憩のために自室に戻った後、グリーン氏はスミスが食器を片付けている隙に、絵画を運び出しました。
- 共犯者の存在: グリーン氏は、メアリーと共謀し、メアリーにアリバイの証言を頼んだと考えられます。メアリーが21時半にキッチンを終えたと証言しているのは、グリーン氏のアリバイを強化するためです。
- 密室の演出: 書斎のドアが施錠されていたのは、グリーン氏が辞去する際にブラウン氏に頼んで施錠してもらい、その後、内側から窓に鍵をかけたためです。
推理
- グリーン氏の疑念: グリーン氏は美術品窃盗の前科があり、最初から絵画を盗む目的でブラウン氏を訪問した可能性が高いです。
- 時間的な余裕: ブラウン氏が自室に戻り、スミスが食器を片付けている時間帯は、グリーン氏にとって犯行を実行するのに十分な時間です。
- 共犯者の必要性: 絵画を持ち出すにはある程度の力が必要であり、グリーン氏一人では困難な可能性があります。メアリーは料理人であり、ある程度の力があると推測できます。
- 矛盾点: ジョンは17時から庭の手入れをしていましたが、17時〜21時の間に絵を持ち出す機会がありません。
以上の理由から、犯人はグリーン氏であり、メアリーが共犯者である可能性が高いと結論付けられます。