2025-06-01 12:20 の謎

毎日楽しめる謎解き:消えた宝石と奇妙な手紙

物語

名探偵であるあなたは、いつものように事務所で新聞を読んでいた。すると、焦った様子の老婦人が飛び込んできた。

「大変です!私の大切な宝石『星の涙』が盗まれてしまったんです!」

老婦人の話によると、宝石は厳重な金庫に保管されており、金庫の暗証番号を知っているのは老婦人と、長年屋敷に仕えている3人の使用人だけだという。

事件当日、3人はそれぞれアリバイを主張している。

警察が捜査した結果、以下の事実が判明した。

  1. 金庫が開けられたのは午後3時30分だった。
  2. 庭に撒かれた肥料は、独特な臭いを放つため、撒かれた直後から数時間は周囲に臭いが残る。
  3. 午後3時30分頃、屋根から工具が落ちる音がしたという証言があった。
  4. ジョンは毎日同じ時間に日記をつけているが、その日の日記にはインクが滲んだ箇所があった。
  5. メアリーが使用した肥料の袋は、倉庫に保管されていた。倉庫の鍵はメアリーが管理している。
  6. 屋根の修理に必要な工具は、庭師のトムの小屋にある。小屋の鍵はトムが管理している。

あなたは、これらの情報から犯人を特定できるだろうか?

解答

犯人はトムである。

推理

  1. メアリーのアリバイの矛盾: 宝石が盗まれた午後3時30分頃、庭には肥料の臭いが残っていたはずである。メアリーが本当に午後2時から5時まで肥料を撒いていたのなら、その臭いに気づかないはずがない。しかし、メアリーは肥料の臭いについて何も言及していない。
  2. ジョンのアリバイの矛盾: ジョンは午後3時から4時まで日記をつけていたと証言しているが、日記にインクが滲んだ箇所があることから、その時間に何か別のことをしていた可能性が高い。しかし、ジョンが金庫を開けるためには金庫の場所から遠く離れているため、彼が単独で宝石を盗むことは難しい。
  3. トムのアリバイの矛盾: 午後3時30分頃、屋根から工具が落ちる音がしたという証言がある。これは、トムが屋根の上で作業をしていたことを裏付けている。しかし、トムは屋根の修理に必要な工具を自分の小屋に保管しているはずであり、金庫を開けるための道具を持ち込むことは容易だった。また、トムが屋根から工具を落としたのは、金庫を開ける音を隠すためだったと考えられる。
  4. 総合的な判断: メアリーとジョンにはアリバイに矛盾点があるものの、宝石を盗むための直接的な機会や動機に欠ける。一方、トムは屋根の修理というアリバイがありながら、金庫が開けられた時間に屋根の上にいて、工具を落としたという状況証拠がある。また、工具を使って金庫を開けることが可能であり、宝石を盗む機会があった。

これらのことから、トムが屋根の修理を装って金庫に近づき、工具を使って宝石を盗んだと考えるのが最も合理的である。