2025-05-26 13:23 の謎

毎日楽しめる謎解き:消えた王冠

【物語】

あなたは名探偵として、小さな国の王室から緊急の依頼を受けました。国宝である王冠が、厳重に警備された王宮の宝物庫から忽然と姿を消したのです。

王宮には、王様、王妃様、王子様、王女様、そして王室に長年仕える老執事の5人が住んでいます。事件当時、5人はそれぞれ以下のように証言しました。

さらに調査を進めると、以下の事実が判明しました。

  1. 宝物庫の扉は、内側からしかロックできない特殊な構造をしている。
  2. 王宮には秘密の抜け道は存在しない。
  3. 王様と老執事は、嘘をつくことができない。

【問題】

王冠を盗んだ犯人は誰でしょうか? 論理的に推理して犯人を特定してください。

解答

まず、王様と老執事は嘘をつけないという証言から、王様と老執事は犯人ではないことが確定します。

次に、宝物庫の扉が内側からしかロックできないという点に着目します。犯人が宝物庫から出るためには、扉を内側からロックする必要があります。つまり、犯人は最後に宝物庫にいた人物ということになります。

王妃様、王子様、王女様の3人の証言を検討します。

もし王子様が犯人だった場合、部屋から出ていないという証言が矛盾します。もし王妃様が犯人だった場合、庭園でのアリバイが曖昧であり、宝物庫から内側から鍵をかける状況を説明できません。

消去法で考えると、王女様が犯人である可能性が残ります。王女様は音楽室でピアノを弾いていたと証言していますが、宝物庫に侵入し王冠を盗んで音楽室に戻り、ピアノを弾いていたという行動は矛盾しません。

しかし、これだけでは王女様が犯人である決定的な証拠にはなりません。そこで、老執事の証言を思い出してください。老執事は王様に「お茶をお届けした」と証言しています。つまり、王様は事件当時、執務室で「お茶を飲んでいた」ことになります。

王様は嘘をつけないため、執務室でお茶を飲んでいたことは事実です。しかし、王様が事件当時「重要な書類に目を通していた」という証言は、王女様が犯人である場合のみ矛盾します。

もし王女様が犯人であった場合、王女様は宝物庫から王冠を盗み出した後、王様が執務室でお茶を飲んでいる時間を利用して王冠を隠す必要がありました。このとき、王女様は王様の執務室に侵入する可能性があり、王様は「重要な書類に目を通す」ことに集中できなかったかもしれません。

つまり、王女様が犯人である場合、王様の証言は「重要な書類に目を通していた」という部分で不自然になります。

以上の推理から、犯人は王女様である可能性が最も高いと考えられます。